【39w5d】LDRに入って2時間半で産んだけど人生で一番長く感じた時間だった【後編】
LDR室に入ってからは下着を取り替えたり、分娩用のパジャマに着替えたりと陣痛の合間に色々やった。
分娩台に乗ったときも、痛みで息のやり方を忘れた時も全部まだ鮮明に覚えている。その上で言えるのは「本当に痛いのは陣痛じゃない」ということだ。
いや、陣痛は普通に痛かったよ。
脂汗を垂れ流して声を押し殺そうにも、息を吐くたびに声が混じる。産む瞬間は一瞬だと思っていたけど頭が見え隠れする頃から出し切るまで30分くらいかかったと思う。
それが一番痛かった。何より力がいる。
体力に自信のない私だけども、この状態から解放される為には助産師の言葉の通りに動くしかない。言われたことを理解して実践することだけに集中する。
いきむ瞬間を口頭で伝えて補助を促す。これでいいのか?と確認を怠らず、とにかく必死だった。
頭が出た時に私の陰茎は切れた。
これ産後あるあるで散見するけど私は普通に分かったよ。陣痛やいきむ時の痛みと違う痛みだから「コンボ決まった〜!」と言った感じ。
「んああああいってえええ!」
とか多分言ってた。みんなは出産が痛いんだろうと思ってたはずだが違う。マンの物が痛かった。あれはね切れちゃダメだよホント。
やめてくれよと思った。
ちなみに縫われてる時も普通に痛かったよ、それ以前の痛みの方が痛かったからと言い聞かせて耐えたよ。麻酔?そんなの位置によっては効き方が甘いんすよね。
でも割と普通に歩ける。
まあ切れた場所によるのかもしれんな。
生まれたとき「ほんにゃ〜」と声が聞こえた。嬉しさは勿論だけど試合が終わったという安堵感が強かった。想像していたよりずっと人間の形をした、可愛い生き物だった。
わたしには母性や人らしい感覚が一般より少ないと思ってたけど、ちゃんと心から「我が子よ‥」と思った。
そこに続けて「力が欲しいか?」と尋ねたら、小さな命は欲する時に奪うと答えた。さすが我が子である。
※産後すぐの手(血管と色が普段よりやばい)
産後2時間はその状態で静かに過ごして、2時間後にはトイレと歩行を強制されたが普通に出来た。これが私の出産レポートとなる。
すべてが想定外だった。
夜に生まれると思ったら朝だった。
予定日を過ぎると思ったら早まった。
思っていたより可愛かった。
髪の毛が多かった。
とてもよい天気の日に産まれてきたんだよ、といつか話をしたいと思う今日この頃である。
そして母になる。
とりあえず産褥期が明けたら少しずつ筋トレとダイエットして戻します。人間になりてえ。
パニック障害視点レポと育児編につづく
おしまい